ハナのアフガンノート
『午後の五時』のメイキングドキュメンタリー映画。これも1本の映画としては評価できないが、『午後の五時』を観て対談を聞いた後だけに、このドキュメンタリーが生きてくる
これは「午後の五時」のメイキングとして撮影していたものなんですね。そこから1本のドキュメンタリー映画が誕生したと。
映像自体にドキュメンタリー映画独特の勢いと力強さがあって、あっという間に観れてしまう作品。これを観てようやく自分の中で「午後の五時」が完結したような気持ちになりました。そういう意味では楽しめたし、観てよかったです。
驚きなのは、この映画を監督・撮影したのが、「午後の五時」の監督の妹で、撮影当時は13歳だったとか。ほんと、それがそのまま映画化されてしまうんだから凄いというか、何と言うか。
まあ、この映画単体で観ても辛いですよね。
村の写真集
恥ずかしいくらい泣いてしまい、声を押し殺すのがやっと。2時間ずっとそんな感じです。結末を知っているから、始まってすぐに涙ですよ。この映画は涙腺緩みっぱなしです。
この直前に上映された「故郷の香り」なんかよりもはるかに、故郷という自分にとっての原点を思い出させてくれます。そこにいる家族や幼なじみについて見つめ直すきっかけを与えてくれる。そんな作品です。
景色がきれい、笑顔が素敵、それもそうなんですが、この映画で一番光っているのは父親の愛。父親の背中にその愛を感じ、自分を、そして自分の原点を見つめ直し成長していく息子。「親父」という言葉がピッタリはまりそうな父親像に、涙なしで反応できません。
そしてそして、僕のお気に入りは鮮やかなラスト。最高です。始まってから何度、このラストを思い出して泣いてしまったことか。こんなに胸を熱くさせられる映画はそうそうありません。観終わってすぐには立ち上がれませんから。
上映後の大杉漣さんのトークもよかったです。こういったものはその場に居合わせた人たちだけの時間ですから、内容には触れません。大杉漣さんの想いは、確かに伝わりましたよ。僕も長岡市民ではないですが、「ありがとう」の気持ちを伝えたいと思います。今日のことは一生忘れません。またいつか会いましょう!