ありのままの感想

映画の感想を書いています。

9/10

いや、これいいですよ。最高です。限られた空間の中だけで繰り広げられる記憶戦(笑)。オープニングに登場した彼がいつ・・・。もうとにかく引き込まれてしまったわけです。

 

カメラワークが最高によかった。結構な長回しも多用されているし、ひとつの部屋の中で2~3人ごとに散ったシーンでも、向こう側にいるメンツをちゃんと押さえている。限られた空間なのに、映像に飽きてこない。この辺はもう一度観返したいくらいです。

 

にしても・・・。4番の彼は飲みすぎ(笑)。乾杯が済んだとたん、手酌でワインを何本も空けていく。案の定・・・。スクリーンの端にちょっとだけ映り続けていた彼の手酌っぷりは、館もののホラー映画にも似た感覚になりました(笑)。怖いほどの飲みっぷりです。

 

途中からは、ラストの予想などをしながら楽しむわけですが、しかし、人間の記憶ってほんとに曖昧だなあと、自分の7年前あたりを思い浮かべながら確認してみたり。最後はとても不思議な切なさに包まれました。切ないんだけど気持ちいい。ぜひ観て感じてほしいです。

 

ほんとにいい映画でした。こういう映画こそ、たくさんの人に観てほしいし、来年3月まで上映がないなんて信じられません。何よりも、僕がまた観たいと思っていますから。うーむ、この叫びを誰か聞いてくれないかなあ。たくさんの劇場で上映してほしいです。

 

東條監督、すばらしい作品をありがとうございました。監督のブログにトラックバックさせていただきました。